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雑誌はCVSのものじゃない

 昨年末から年初にかけて、倒れてしまった。もう何も喉を通らず、10日間ぐらい断食状態が続いた。おかげで5キロも痩せてしまい、いまも足が地につかないでいるようだ。

 考えてみれば、初詣もしてなければ、おせち料理も食べてない。それより何より、まだ練習もラウンドもしておらず1球もボールを打ってない。1カ月近くも練習をしないなんて私にとっては禁煙するより体に悪い。


 そんなことはどうでもよいのだが今朝、出版科学研究所から06年の出版販売金額が発表された。その販売金額は2兆1525億円で前年比2.0%の減少である。

 詳しいことは小紙紙面、またはホームページ上に譲るが、残念なのは雑誌の販売金額が9年連続のマイナスで、この20年間でピークだった96年の1兆5640億円から約3400億円減の1兆2200億円になったこと。

 コミックスが05年、06年と4%台で伸長していることからも、純粋な「雑誌」の落ち込みはそれ以上であることは言うまでもない。送品が減り、返品が増える事態となっている。

 書店、出版社、取次会社ではこの数年、文芸・ビジネス書、文庫においてベストセラーを発掘しようと仕掛け販売が日常的に行われ、各地・各店で販売実績をあげている。

 データとカンとやる気で書籍の売り方も目に見えて変わった。

 依然変わらないのが雑誌だ。もちろんPOPをつけて、追加注文もし、バックナンバーフェアなど工夫を凝らしている書店も知っているが、私には全体の一部にしか思えない。出版社の営業もこれまでと同様に“取次まかせ”で、「送品−返品」に一喜一憂している。

 出版社の方々は皆、雑誌を売ってくれる中小書店の廃業増を懸念し、支援したいと本気で思っていらっしゃる。

 でも配本はCVSに6割、書店に4割なんていうことはザラだ。

 業界内の講演会に参加しても、「中小書店はCVSに置いてない雑誌で差別化する必要がある」なんて言ってる。

 「えーっ、ちょっと待ってよ。CVSに置いてある雑誌の出版社の社長が皆、中小書店を支援したいと言ってるんですけど・・・」「CVSに負けない雑誌の売り方を書店で仕掛けて、書籍のように多面でもワゴンでもやりましょうって言えよ!」と思ってしまう。

 そんな書店に出版社はきっと協力を惜しまないと思う。


 書店の新年会は今年もいくつか参加させていただいたが、「販売集団として・・・」という言葉より、「雑誌の売り方は書店の方がうまいから、我々に任せなさい。CVSより売ってみせます」というぐらいの気概をみせてほしかった。

 

社長 丸島基和

(2007/1/25)

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