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「何もしない会」はどう?

 このコラム名にもなっている「社長室」。実はそんな部屋は小社にはない。

 私は以前のまま、入口から奥の窓際で、夏熱く、冬寒い席に編集部と一緒に並ぶように座っている。

 スケジュールは今日も明日もいっぱいで、電話が鳴ればその間にアポの約束を入れて、自分で自分の首を締めている。

 「業界は狭い」と言われるが、実際は数多くの出版社、書店が日々、いろんな施策を企画し、とても追い切れない程、ニュースがある。それに伴う人事異動も組織・システムの変更も買収も撤退も、何でもあるだろう。

 その全てが関心事になるが、足を運んで記事にするのは全体からすれば一部に過ぎない。

 授賞式や出版社、書店の感謝会や取次会社の冠が付いた○○会に出席し、業界の方の“相談”にのると忙しいばかりの一週間はアッという間に過ぎていく。手帳はどんどんすき間がなくなる。

 小社の経営も当然だが、というより一番大切なので、手を抜くことは絶対できない。

 思えば編集長時代は「どうも、こんにちは」と突然、訪社して交した世間話が、記者として育てていただいた時間だったような気がする。

 先日、ある出版社の方から電話が入った。「あっ、丸島さん。忙しいとこ悪いけど、ちょっと話があるから出て来ない」

 2人で喫茶店に入ると、「いやー、大した用がある訳じゃないんだ。たまに話がしたくなるんだよ」と言う。

 最初は「そうなんだ」という感じだったが、なんか急に肩の力が抜けてホッとした。変な話だが、そういうのが一番嬉しい。

 昨今は売上げや販売部数の話ばかり。皆「お金」と「損得」だけで話が終る。新しいビジネスモデルも出てきて、新モデル合戦時代でもある。

 それらは当然、重要な話で、報道意欲も沸くのだが、ちょっと立ち止まりたい時もある。

 業界に「○○の会」っていうのが多いのはそういうことだろうか。

 私はお酒が全くダメなのだが、会長とか役職のない「なんにもしない会」っていうのをつくろうかなあ。

 でも、きっと「ゴルフコンペをやろう」ってなるんだろうなあ。

 

社長 丸島基和

(2007/4/2)

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