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ちょっと疲れたパーティ

 こんな仕事柄、ほぼ毎日のように会合、会見、パーティ、飲み会などに出席している。
 立食パーティでは、フカフカのじゅうたんの上で、主催者の挨拶をメモし、その後会場を歩き回る。一時は腰痛に悩まされたが、最近はストレッチの効果もあってか、ずいぶん楽になった。

 パーティでは金屏風の前に立つ主催者に一礼をして入場するのが一般的だが、それまではさして気にもせず、儀式程度にしか思っていなかった。自分がそこに立つまでは。


 先日、ひょんなことから私がある会合の発起人の一人に指名され、かたくなに断っていたのだが、気がついたらあの金屏風の前に立たされていた。
 そこには大企業の会長以下、大手取次会社の両会長もいる。もちろん、私はその一番後ろに立たせていただいたのだが、お客様の一人ひとりに頭を下げているうちにいろんな勉強をさせてもらった。

 お客様のなかには、中腰になってコソ泥のように小走りで会場に入る人、通路の一番遠くから気づかれないように入る人、ずーっと下を見ながら目を合わせないように入る人など、いろいろ。なかには、立ち止まって世間話を始めてしまう人もいる。かと思うと、一人ひとりと目を合わせてキチンと頭を下げる人や、全員と“深い握手”をする人もいた。

 約200人を出迎えたわけだが、一人ひとりの行動がこんなにもよく見えるものなのか、初めて経験させてもらった。私の隣にいる発起人の方は「若い人は普段あまり頭を下げて挨拶することが少ないのですかね」と言っていたが、私もそう思うぐらい雑であると感じた。


 会場には民主党の小沢一郎党首や瀬戸内寂聴さんや中国大使など、各界の著名人が大勢いる。

 なんか凄い会だな〜、なんて思って会場の中に入っていくと、主催する出版社の方が「丸島さんの席はあそこだよ」と言って、丸テーブルに案内してくれる。「立食パーティなのに、私が座るなんて出来ません」と断ると、「もう指定席ですから」といって聞き入れてくれない。

 「失礼します」と座った両隣は、あの大きな取次の会長2人。
 「えっ」、私は一体、これからどんな世間話をして2時間過ごすのか…。ポイントカードや帳合変更の話をするわけにはいかないし、ゴルフの話もしにくなぁ〜。
 後ろには両取次の社長もいらっしゃるし、ここはひとつ、ひたすらウーロン茶と食事を楽しもう、と思ったら、相次ぐ祝辞でペンを離せない。

 テーブルの上にはコンパニオンの方が次々と料理をもってきてくれるが、誰も手をつけてない。

 腰が痛くて座りたいと思うこともあったが、もう座りたくない。


 会は素晴らしいものだった。そしてまた、お客様を一列になってお見送りした。ちょっとだけ疲れたが、いろいろ勉強させていただいた会だった。

 

社長 丸島基和

(2007/6/8)

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