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倒産時のノウハウ

 エクスメディアの倒産で書店が困っている。

 在庫商品のうち新刊委託期限内のものは返品できるが、それ以外のものは返品しても逆送され、自社で売り切るか、処分しなくてはいけない。

 ある書店経営者は「取次のオートメーション化が怨めしいですね。何を返してるのか分かってもらわない方がいいのに」と冗談とも本気ともつかない独り言をいう。

 取次によっては専門の用紙を添付しないと返品を受け付けない社もある。

 出版社の倒産時にいつも話題になるのが、値引き販売である。

 返品がきかず、事実上、買切りの当該商品は所有権も書店にあり、値引き販売ができるということである。

 取次を介した再販契約もその版元が現存しない以上、履行されない。

 しかし、民事再生法の手続きの場合は、再建計画を提出し、会社が営業することから、取次も返品を促すようなことはない(?)し、再販契約も有効である。

 では、自己破産した今回はどうするか。

 かつてこのようなケースは多くあったが、エクスメディアの規模から多数の在庫を有している書店は不良在庫を抱えることになる。安くして売るノウハウも慣習もないから、困っているのだ。

 同社の倒産情報は自己破産を申請する10月31日の午後から情報が流れ始めた。経営権譲渡が破談し、緊張した事態であることを聞いていた。書店の方によると、「今日も取次から商品が送られてきてる。まさか」と言いながらも取次会社の送品責任を重くみる声もあった。

 書店のなかには「前にもそんな噂があり、それ以来在庫はない」という方もおり、危機管理をしていた書店もあった。

 同出版社の在庫額が数千万単位の書店もあるという。その「処分」について、また一つ書店の課題がひとつ増えたようだ

 

社長 丸島基和

(2007/11/6)

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