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「怖いのは誰?」

 思いもよらない版元倒産や、その後業界を震撼させる出版社の「不安情報」、営業代行の出入りを規制する書店、売上げが前年を割っている書店に前年比10%以上の送品をする取次会社、大型人事、「獲られたら獲り返す」売上げ確保の不毛な帳合争奪戦、突然の訃報、原油高騰による紙・ガソリンの値上げ、再生紙の古紙配合率の偽証が発覚して困惑する出版社など、忙しない毎日が続いている。

 悪いニュースが連鎖するように、様ざまな事件が起こって、息つく暇もない。情報を整理できないまま、また取材に向かうような日々だ。

 業界人も免疫ができて出来事に麻痺している。1週間もすればまた、事件が発生し、また通り過ぎて行く。

 ある会合で書店の方と名刺交換をさせてもらった時、「あなたの名前は知ってたけど、怖い人だと思ってた。意外に若いんですね」と言われた。
どうしてそう思っていたのですか」と聞くと、「新聞が怖いから」という。

 冗談じゃない。怖いのは事件や出来事そのもので、私は取材するのも、おっかなびっくりである。私はホントに小心者で取材対象者の方がよっぽど怖いのである。

 ある時なんて、恫喝されながら取材を続けたこともあったし、ある社のある人なんかは「貴様の会社を潰してやる」とまで言ってきた。さらに実際に言った発言で都合が悪くなると、事実なんてどうでもいいからという姿勢で、「謝罪文を書け」と言われたこともある。

 事件や出来事を記事にする時、見出しは一般的に企業名になるが、その背景には必ず「人」がいる。業界人は「その人の情報」を知りたがる。情報交換の需要はそんな感じだ。

 背筋を伸ばし、襟を正して取材しないと、何か間違ったことになるという不安もある。

 私が怖いというのは、緊張して眉間に皺がよってるからかもしれない。

 そんな顔して2メートルのパーパットを50センチもショートしている。そんな時はみんな「可愛いねー」と笑ってくれる。
「・・・、ハァー」、小心者以下である。

 

社長 丸島基和

(2008/3/4)

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