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「今すぐ、関西の書店情報に耳を傾けて」

 新型インフルエンザの感染者が、兵庫県に続き大阪府でも相次いで確認され、厚生労働省は5月18日未明までに、「国内で96人が感染している」と発表した。

 保育園から大学までが休校となったいま、大阪のある書店では「もう既にお客さんが店にいない状態です。売上げは極端に落ち込み、見通しが立たない」とし、緊急事態であると訴えている。大阪府の橋下徹知事は「これでは大阪が麻痺する」と言及。

 「お客さんのなかには、口に手をあてないで、咳をする人もいる。素手で返品作業をするのも怖い」

 この書店ではまだ、従業員へマスクの着用を指示していないが、店頭に立つ関係者の恐怖心は計りしれない。神戸の書店では、「社長から個人の判断でマスクの着用を決めてほしいと指示されている」という。といっても、マスクはどこも品切れで、もう入手することすら困難であるらしい。

 なかには「売上げがどうこう言う前に、休業に追い込まれる可能性もある」という書店もある。万が一、従業員が感染した場合、中小書店には“代役”の社員、バイトがいないからだ。

 ゴールデンウィークから潜伏期間を経て、いま関西地区で感染者が拡大しているが、今後は東京をはじめ全国の主要都市を中心に広がることは必至。死者がでることも「時間の問題」とされている。

 取次会社では21日に予定していた大阪・奈良トーハン会とトーハン近畿営業部が主催する第1回「近畿トーハン 楽市・楽座」が延期。いくつかの出版社から出張禁止命令がでて、決定に至った。日販でも22日に予定していた大阪日販会の大阪パンパクを中止の方向で検討中であるという。ある大阪の書店が主催するゴルフコンペも中止した。

 神戸のスーパーでは全従業員がマスクを着用。保存食やカップ麺が通常の5倍も売れている。東京の業界関係者はまだ多くが対岸の火事のように傍観しているが、業界団体の代表などは関西の書店と連絡を取り合い、今すぐその声に耳を傾けてほしい。

 

社長 丸島基和

(2009/5/18)

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