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えっ、嘘、10万人!!

 10月29日、晴天。本の街、神保町で21回目となる神保町ブックフェスティバルはもの凄い人でごった返していた。メイン会場のすずらん通りは人が多すぎて歩くこともままならない。このイベントは第1回から見させてもらっているが、ここまでの混雑は記憶にない。

 各社の出店ブースでは、恒例となった1冊・100円または半額のバーゲンフェアを展開しているが、混雑のあまり本を手にすることができない。そこに割り込んで入っていくのをためらいながら、ただ人ごみに紛れて前に流されていくだけ。三省堂書店、東京堂書店、廣文館書店、岩波ブックセンターなどの書店にも古書店にも人が流れ込んで、皆、本を探している。

 なんでこんなに本を探しているのだろう。普段は「前年を下回って、減収で、赤字で、厳しい」なんてニュースばかりを取材しているのに・・・。

 通り沿いにある「本部」の奥で私を呼ぶ書店の方がいた。「朝からずっとこの調子だよ。これで21回目だが、過去最高の人出だよ」。
「数字で言えませんか?」と聞くと「10万人!」。

 来場者数なんか数えることが出来ないことを知っているから、疑いながら笑っていると、まんざらデタラメでもなさそうである。同日併催している神田古本まつりと合わせてその位かもしれない。新聞の見出しに「2日間で20万人」なんて使いたいけど、やっぱり使えないかな・・・。

 通りの両側の通路は凄く込み合っているが、背中合わせになったブースの間、中ほどは意外と空いている。もっと道路中央を詰めてブースを配置すればもっと歩きやすくて、売上げも上がるだろうに。

 帰りに駅のホームで、取次会社とお会いし、ちょっと疲れた様子で言う。「本を買いに来たのだけれど、本に触ることすらできなかった。なんか疲れました」

 出版不況なんて嘘のような光景だった。天気が良かったから? バーゲンだから? 人が人を呼ぶものだから? マスコミの電子書籍報道が多くて本を読みたくなったから? 出版・書店関係者の誰に聞いても疑問は晴れなかった。一体、どういうことなんだ?

 

 
 
 

社長 丸島基和

(2011/10/31)

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