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おじさんが行けないコミケ

日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット」、いわゆるコミケが、8月10日から3日間、東京・有明の東京ビッグサイトで行われた。
私は会期中、会場に行けなかったが、ある出版社の参加した方によると、相変わらず凄いことになっているという。このイベントは夏と冬の年2回、行われているが、とくに夏は「おじさんはいかない方がいい」と言われている。

来場者は主催者側の都合により50万人と少なめに発表されているらしいのだが、「実際には100万人はいる」と言われ、国内で例のないイベントとなっている。

東京国際ブックフェアでお馴染みの、東京ビッグサイトの東・西ホールのすべてを使用して行われた。駐車場や通路にも人が溢れ、かつて私も凄い恰好をしたコスプレイヤーのなかで、人に酔ってしまい気分が悪くなったことを覚えている。

「冷房は暑くてききません。200メートル先にあるジュースの自動販売機までは歩いて30分。しかも、どれも売切れ。携帯も混線して使いものになりませんし、ほとんど命がけです」

出展したサークル数は3万5000。出版社、書店、グッズ関連の企業が100社以上も出展していたという。なかには書店員が個人で出展するブースもあるようだ。

最近はサークルブースよりも、限定商品を出品する企業ブースの方が人気があるらしい。出版社にとっては無視できない大イベントであるが、社員は皆、会場に行きたがらない。そのため、コミケ専用のアルバイトを雇って対応している社もある。

出版社のブース前には朝6時ごろから100人以上が列をなし、10人ずつ入場させて捌く。期間中、売上げは数千万円というが、なかには億単位で売り上げる出版社もあるのかもしれない。アダルト系のゲームソフト会社の前には、1000人を超す列ができていたともいう。TおじさんUが行かなくてはいけないのは、会場にあるお金の管理のためもある。

コミケの経済効果については、近隣のホテル、CVS、交通機関などを含めネット上で150億円、年間300億円と書き込まれている。同人誌は書店でも販売する本である。出版社も参加している。将来のコミック作家を発掘する場でもある。でもなんか気が引ける。それは私がおじさんになったからであろうか。

 

社長 丸島基和

(2012/8/17)

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