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信愛書店リニューアル記念イベント
「誰が本屋を活かすのか」

5月12日、信愛書店(東京・西荻窪)のリニューアルオープン記念イベント「だれが本屋を活かすのか」に参加した。

会場となったマンションの1室は40人を超える関係者でギッシリ。永江朗氏による講演と信愛書店・原田福夫社長の挨拶は「前座」で、メインは宴会であった。

テーブルには原田社長夫人らによる美味しいお手製料理が並ぶなどアットホームな宴だったが、酒が進むにつれ室内には大声(怒号?)が飛び交う濃密な空間となっていった。

出席者に事前に配られたのは、原田社長に寄稿いただいた本紙3月1日号の1面「『時限正味落ち』で活性化を! 出版社の在庫を減らす方法」のコピー。

皆さん真剣に目を通しておられたが、現実的なレベルの提案だけに、多くの人に読んでもらいたいものだ。

原田社長は今後、定期的に会合を開くつもりだという


永江氏は「食べものを前に申し訳ないが」と前置きしたあと、「現在は『出版下痢状態』」と説明。ITによる書店・出版社の選別が進んでいること、取次主導システムが崩壊しつつあることなどを語った。

「書店を活かす方法」として永江氏は、

1、 書店人はもっと本を読むべき―――「業界の話はできても、本の話をできない書店が呆れるほど多い。大手書店の人のほうが読んでいると思う」

2、 交渉力をつけるべき―――「(大阪屋に帳合変更した)信愛書店のように、小さくとも対等な気持ちで取引先に対峙する覚悟が必要。棚が変わっても外に向けてアピールしない書店が多い。変わってもいないのにアピールしちゃうくらいのしたたかさをもってほしい」

と話した。(1については、あとで原田社長が永江氏に反論。「重要なのは商品を見極める目だ」)

宴会の前に挨拶した原田社長の口調は強かった。

「書店のマージンの低さを何とかしたいと思い、新文化に書かせてもらった。何よりも優先して改革すべきことなのに、書店人は誰もそれを言わない!」

その後は、狭い会場に、いくつもの車座ができた。ざっと見渡しても、菊地会長はじめ流対協の方々、片岡氏ら東京組合青年部の方々、版元ドットコムの沢辺氏や青弓社・野崎氏、藤原書店の藤原社長、大阪屋の担当者はじめ取次関係者、フリーライターの北尾トロ氏・・・と顔ぶれは様々。

異様な熱気が室内に充満していた。

挨拶を交わした某出版社の女性編集者がポツリと呟いた。
「すごい盛り上がりですねえ。でも、これが読者まで届いてないんでしょうね」。

妙にインパクトのある一言だった。

石橋毅史

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