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本紙編集長コラム
「まず、前向きに捉える」


 洋販ブックサービスの支援候補企業がブックオフコーポレーションだったことが、一部の業界関係者を不安にさせたり、幻滅させたりしているようだが、そもそもブックオフが洋販ブックサービスの株主で関係があったというだけでなく、そういう古びた発想はもうやめるべきだと思う。

 ブックオフコーポレーション以外にも支援を名乗りでた会社が他にもあったのかどうかは明らかでないが、結果だけをいえば、「よそに取られるくらいならウチが救おう」という企業は新刊の業界におらず、「ウチが支援しましょう」といったのがブックオフだった、ということなのだ。

 同社が運営する書店のスタッフの一人と電話がつながった。その人は「(業界内の)友達を失うことになっちゃうかもなあ。反発がありそうだよね」と冗談交じりでいった。そんなことないですよ、前向きに捉えるべきじゃないですかと答えると、皆がそうなら嬉しいんだけど、と話していた。

 経営破綻によって少なくない人数の意欲ある書店員が職を失おうとしているなかで、それを支えましょうという企業が現れた。これは、新刊業界内のブックオフアレルギーなどといったレベルを遥かにしのぐ重要なことだ。もちろん、いろんなことを差し置いて、あえて乱暴にいっている。差し置いて、といいながら「いろんなこと」を説明すると、経営破綻は様ざまな関係者に迷惑をかけるし、破綻した企業を救うこと自体の是非論もあるとは思うし、ブックオフと新刊業界の関係についても、少なくとも万引き問題だけは絶対に解決すべきだと思う、といったことである。

 草思社に対する文芸社の支援と、洋販ブックサービスに対するブックオフの支援。今年は、まさに「構造変化」がわかりやすく、大きく起きている年だ。これは「善悪」で考えるよりも、一歩前に出る姿勢で捉えるべきなのだと思う。

 

石橋 毅史
2008/7/31

 

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