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洋販破産、第1回債権者集会開く「配当はゼロに近い」

7月31日に破産手続き開始決定を受けていた日本洋書販売(洋販)の第一回債権者集会が11月25日に開かれ、破産管財人の桑島英美弁護士は「まだ確定はしていないものの、現時点で配当はゼロに近い」と伝えた。関係会社で民事再生手続き中の洋販ブックサービスについては、11月19日にブックオフコーポレーションへの書店事業譲渡に対し、債権者の意見聴取会が開かれた。出席した債権者は少なく、事業譲渡への反対もなかったため、ブックオフによる再建が進められていく見通し。

25日に開かれた洋販の債権者説明会では、破産管財人の桑島英美弁護士が破産に至った経緯を簡単に説明。それによると、2007年11月期において、大幅な売上げ減少により、経常損失1億2000万円を計上。倉庫の設備投資による借入金の増加などで資金繰りが逼迫する中、金融機関が返済猶予に応じなくなり、破産に至ったという。
破産手続き開始決定後は、大阪や名古屋などにあった営業所と東京・赤坂の本社はすべて閉鎖し、現時点では敷金の回収と原状回復費の支払いを終えた。京都と神戸にあった書店・ランダムウォークは一時閉鎖していたが、現在は2店とも自店在庫や返品商品の販売を継続している。書店2店については、営業を引き継ぐ企業を探していたが、現時点で買い手が現れていないため、来年1月には店舗を閉鎖する予定。
11月14日時点で破産財団に集められた資産は、「現金・預金」が約7900万円、「棚卸資産」では書店の在庫販売などの分で約2100万円あるが、倉庫内在庫は倉庫会社が商事留置権を主張しているため、回収は見込めない状況。「工具器具備品」は売却により約1000万円、赤坂本社明渡しによる「差入保証金」約1000万円と合計約1億2000万円の資産があることを報告した。
また、「売掛金」はすでに債権譲渡されているほか、現在調査中の資産は、「短期貸付金」、「長期貸付金」、「前払費用」、「立替金」、「未収入金」、「前渡金」のみで、破産時点での帳簿上の総額は7億円強。そのほかの資産は換価価値なしか、回収見込みはないという。
一方、負債は、届出のあった「一般債権」が約60億円、「労働債権」が8800万円、税金などの「公租公課」(破産財団の債権分)6600万円などの合計約62億円。労働債権など優先債権が資産に比べ多額なうえ、神戸・京都の両店舗での在庫販売代金は、低価格販売のため、回収額は小額になる見込み。さらに、いまもなお雑誌を中心に商品が返品されており、両店舗退店時には原状回復費がかかることなどから、現時点では一般債権者への配当は見込めないという。

 
(本紙2008/11/27号掲載記事のダイジェスト)
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