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書協・雑協、都青少協の答申に反論「表現の自由損ねる」
 

書協と雑協は12月11日、連名で都青少年問題協議会「メディア社会が拡がる中での青少年の健全育成について」の答申に対する意見書を提出した。このなかで児童ポルノ非該当の写真や架空児童の漫画などの規制強化は「表現の自由を著しく損ねる」と反論するとともに、同協議会が「ラブ・コミック」などと規定する本は「都にも定義がなく、レーティングの対象とするのは問題」と鋭く指摘。さらに単純所持の処罰化については「別件捜査・逮捕や冤罪の発生、過去に入手した出版物の廃棄義務は焚書そのもの」と問題点を挙げ、答申への反映を求めた。

意見書では「不健全図書類」や「表示図書類」の書店、コンビニにおける区分陳列販売などの自主規制で都条例を尊重してきた経緯を説明し、そのうえで問題点を指摘した。

第2章「児童を性の対象として取り扱うメディアについて」(答申35〜47頁)への意見では、「児童を性の対象として取り扱うメディアの根絶・追放のため」と一括りにし、児童ポルノに非該当の写真や実在しない児童の漫画を含めて規制強化を論じるのは、実在する児童の人権保護が目的の児童ポルノ禁止法の趣旨から逸脱し、さらに「表現の自由を著しく損ね、由々しき問題」と非難した。

また、出版界に存在しないジャンルである「ジュニアアイドル誌」や「ラブ・コミック」について「どのような雑誌を指すのか不明で、レーティングの対象とすることには問題がある」と言及する一方、出版社の判断で「青少年に販売しない」ための小口シール止めなどの措置を講じていると説明した。

さらに単純所持罪の新設を都が国に要請する件に関しては、児童ポルノの定義が曖昧なままで単純所持罪が新設された場合、過去に入手した出版物の廃棄義務が生じ、焚書そのもので看過できないと強く反対した。

(本紙2009/12/17号掲載記事から)
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