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版元21社、「日本電子書籍出版社協会」を設立
 

電子書籍販売サイトの草分けである「電子文庫パブリ」に参加する講談社や小学館、新潮社、筑摩書房など主要出版社21社は2月1日、グローバル化する電子書籍市場の様ざまな問題に出版社自らが対応するため、「一般社団法人日本電子書籍出版社協会」を設立する。書籍分野のデジタル化に伴うコンテンツ製作の規格や著作権者・販売サイトとの契約方法など枠組みづくりを進める。アマゾンの読書端末「キンドル」日本語版のほか、ソニーやシャープなども新型電子端末の開発に乗り出すなど出版コンテンツの争奪戦の激化が予想されるなか、大同団結することで出版社の主導権と権利を確保する狙いがある。

日本電子書籍出版社協会は出版社・著作権者の権利保護を前提に電子出版の市場拡大を図る目的で立ち上げられ、自ら電子書籍販売サイトも運営する「電子文庫出版社会」を発展的に解消し、新たに設立する。2月中にも文京区内にオフィスを構え、3月中旬の設立総会で代表幹事を選出する予定。事務局長には光文社を今春定年退職する細島三喜氏が内定している。

電子文庫出版社会は1999年12月、文庫を刊行する講談社や新潮社、角川書店など八社で設立。翌年には電子文庫パブリの運営も開始した。現在、パソコンや携帯3キャリア合計で電子書籍販売サイトが800サイト以上あり、電子書籍配信は出版社が積極的な役割を担うという初期の目的は概ね達成された。

だが一方で、拡大する電子書籍市場は周辺環境がめまぐるしく変化、グローバル化している。そのなか、「アマゾンの全文検索」や「グーグルブック検索和解」、「国立国会図書館のジャパンブックサーチ」などの事態も噴出し、任意団体では対応できない局面を迎え、法人化に踏み切った。

ネット書店でひとり勝ちしているアマゾンは小売の側面からみれば出版社にとって頼もしい存在だが、デジタル出版社となる可能性を秘めることから“脅威”の存在でもある。「キンドル」日本語版をテコに出版コンテンツの収集を加速させる一方、そのバイイングパワーを背景に中小出版社にデジタル化権を要求するのではないかとの懸念を抱く出版社もいる。

また、出版社がデジタル化による作品の二次利用の権利を著作者と共有できるよう経済産業省などと交渉する窓口とも位置づける。

参加出版社は次の通り。
朝日新聞出版、NHK出版、学研ホールディングス、角川書店、河出書房新社、講談社、光文社、実業之日本社、集英社、主婦の友社、小学館、祥伝社、新潮社、ダイヤモンド社、筑摩書房、中央公論新社、徳間書店、日経BP社、PHP研究所、双葉社、文藝春秋(50音順)。

(本紙2010/1/21号掲載記事から)
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