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第4回
ビオフェルミン本≠フすすめ
 胃腸の弱い同僚の口癖は、「おなかぴーぴーやねん」(「火垂るの墓」の節子風に)
 
 先日の本屋大賞の司会っぷりから、「鋼鉄の心臓」と言われた私だが、実は胃腸も強靭で、カビたパンは食べ物だと思っている。
 
 しかし、スーパーで半額処分になっていた「くじらベーコン」に負けた。伊東潤さんの『巨鯨の海』(光文社)を読んで、あの力強く賢い鯨を味わってみたいと思ってしまったせいだ。どうしてくれる、ぴーぴーやねん、伊東さん!
 
 レジの行列が途切れた瞬間にお手洗いへ行こうと一歩レジから出たとたん、作者もタイトルも内容もわからない本のお問合せを受け、「うちなぁ、おなかぴーぴーやねん!」と心の内で叫んだ。
 
 しかし、誉田哲也さんの新刊『ケモノの城』(双葉社)で、ヨシオに監禁された人たちはどうだ。お手洗いに行くことが許されるのは1日1回、それ以外は空の500mlペットボトルをあてがわる。粗相をすれば、骨が見えるまで指をペンチで潰され、コンセントにつながった電線の先で「はい、通電」のお仕置きだ。
 
 ヨシオの顔を思い浮かべれば、ぴーぴーなんてスパッと止まる。水のいらないビオフェルミン本としてもオススメやねん。
 
(三省堂書店有楽町店/新井見枝香)
(2014年4月25日更新/ 本紙「新文化」2014年4月24日号掲載)
               
 
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