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第5回 「愛ラブ・フリーペーパー」

 書店で黙って本を持って帰ってしまうのは犯罪です。きっとそれなりの量刑が課されます。レジでお代を支払ったうえで持ち帰っていただかないと書店員は生活ができなくなってしまいます。とゆうわけで今回のテーマは「書店の万引き対策」。ではなく、フリーペーパー、お代いらずの魅惑のアイテムについてペンを走らせたい気分でキーボードを打ってみたいとおもいます。


 フリーペーパーは売上げに貢献しない書店の一隅でひっそりと咲く徒花。よもやそんな認識の書店員はおりますまいな。口調がおかしくなりましたが、実際フリーペーパーの類を置かない書店はいくらでもあります。それはそれで良いのですが、書店の役割を書籍の販売に限定してしまうのは、いかにももったいないと感じるのです。書籍という蓄積された情報を販売する一方で、小回りの利いた即効性のある情報を提供できれば理想的だと考えます。ブックス・ルーエは地域密着型情報発信書店を目指しています。

 フリーペーパーは3種に大別できます。今ぼくが決めました。

1 出版元が送り込んでくるPR誌
2 外部の情報発信者が持ち込む冊子・フライヤー
3 書店員が自ら製作したモノ


 1に該当するものはけっこうな種類があり、お固いものから軟らかいものまで千差万別です。といってもお固い出版社のものはお固く、そうでもないところのものはそうでもない仕上がりになっています。

 ぼくのお気に入りはなんといってもマガジンハウスの「ウフ」です。宮崎あおいちゃんが表紙を彩っていればそれが「ウフ」です。以前は太田リナちゃんでした。相当の目利きが編集しているとみていいでしょう。『きょうの猫村さん』のほしよりこさんが日記を連載していて、その肩の力の抜きっぷりに毎月肩の力が抜けます。そしてこちらも漫画家さんの連載なのですが、いましろたかしさんのエッセイ、「釣行記06」。これ本当にお薦めです。脱力漫画の巨匠の日常描写は鋭い。吾妻ひでおさんの『失踪日記』とは異質の迫力を感じます。

 他に気になるPR誌を3誌あげておきます。幻冬舎の「ポンツーン」と「星星峡」。アートンの「あとん」。いづれもポップで連載されている作家さんがやけに新鮮です。(いやベテランもいますけど)

 2に分類される可能性もあるのですが「LOVE書店!」にふれさせてください。本の雑誌社が母体にはなっていますが、PR誌とゆう括りではありえません。なんとゆうかいまだかつてこれだけ気合の入った書店系(?)フリーペーパーがあったでしょうか。体裁としては季刊でタブロイド新聞のような作りです。とにかく紹介したい記事がありすぎて困ってしまいました。小川洋子さんと甲子園に行ったかとおもえば、恩田陸さんとビール工場を見学。アグレッシブすぎます。次は誰とどこへ行くのでしょうか。書店員にミステリー小説の殺人現場を再現させるとゆう企画意図がまるでわからない連載にかなりの紙面を割いているのも凄いです。そして手前味噌なのですが、創刊号ではぼくが辛酸なめ子さんにブックカバーの折り方を教えています。これの企画意図も微妙ですね。


 2、3のフリーペーパーについては次回にまわしますので、請うご期待とゆうことでよろしくお願いいたします。

(2006/9/8)

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