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第14回 「師全力疾走」

 12月もたけなわです。一年の計は元旦にあったようですけど、おわりが良ければ全てが宜しかろうとあくせくしております。そんな年の瀬の雰囲気を好ましく思う反面、苦々しくも感じます。


 この時期の接客には存分な注意が必要です。なにしろ一様に急ぎの態勢を見せるお客様が増えます。本を探す手間をも惜しんでのことか問合せが殺到しがちです。データ上在庫の有る商品をなかなか見つけられず、ピリピリした空気が発生。見切りをつけ、お取り寄せになってしまいます、と伝えるとすかさず、どのくらいで入るの? と質問ではなく詰問されます。客注のトラブルはとにかく回避したいので12月も半ばになると、年内の入荷の保証が出来ないニュアンスを漂わせます。するとあからさまに舌打ちの表情をされたり、了承しながらも伝票への記入がひどく存在であったりします。そうなるとスタッフは笑顔を保つ努力が必要になってきます。

12月に必要な筋力は表情筋。


 クリスマスが近付くと児童書フロア(当店では2階)のレジ台は妙にスッキリと備品類がまとめられ、スペースが確保されます。ひとえにプレゼント包装のためです。美しく仕上げられたときは内心でガッツポーズを決めます。そしてお客様に笑顔で、このような包装でよろしいでしょうか? と胸をはります。本の形状、冊数、技術の未熟さによりいまいちな仕上がりになってしまったときは商品を袋に封入して、お待たせいたしましたーと内心で平身低頭します。

 いま当店ではしずくちゃんというキャラクターの玩具を先行発売しております。コミック担当のSばた先輩は、それってエアコンのCMのキャラクターだろ? と仰ってましたが、違います。それはピチョン君です。でそんなしずくちゃんの水色で頭が尖がったぬいぐるみのプレゼント包装を依頼されたときは困りました。袋状にラッピングできるようなものは用意しておりませんでした。そこでどうしたか? 右往左往していたらお客様に、包装は難しそうなのでけっこうですよーと助けられました。

12月に必要な技術は包装力。

(2006/12/22)

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