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第29回 「うちの本屋の変な棚」

 棚作りの根本は、お客様のニーズに応えるのが第一かと思われます。何が求められているのかリサーチし、必要なものを手配していく。回転のいいものは残し、動かないものは間引いて、新たにアンテナにひっかかるものを揃えていく。それをこまめに繰り返して棚は活性化いたします。

 まずお客様ありきの棚作りです。誠に正しいやり方だと思います。一方で担当者ありきの棚というものがあります。「おれはコレが好きなんだから、コレを売る!」という信念に基づいた棚作りです。一種のジャイアニズムですね。とにかく自分の思い入れだけで、ものを手配します。

 当店は後者の棚が幅を利かしております。そういう店なんです。かく言うぼくもそういう棚を作りがちです。
 どちらのやり方が数字(結果)をスムーズに出せるかは、明白です。バランスをとらなければなりません。自分の好きなものが、お客様のニーズに合致する幸福な例もあります。これから紹介するのは、当店の3階コミック・ライトノベルのフロアの一隅を占める怪しい棚です。ざっと画像をご覧ください。怪しいでしょ? そんなわけで、この棚の担当者、福井君に話をきいてみました。

画像をクリックすると拡大表示されます

花「この棚・・・何なんですか?」
福「そもそもは、ハルヒ(超常現象をモチーフにしたライトノベル)の新刊のフェアをやってたんだけど・・・、その・・・このテのが好きで・・・、置きたくて、口実としてハルヒがあった、かな?」
花「なるほどね、最初っからこっちがメインなんだ。反応はどう?」
福「う〜ん、立ち止まって見ていく人は多いよね、どうしても、買うよりね・・・」
花「客寄せにはなっていると。それでも、ぼくの盆栽&仏像フェアよりは、数字出てるけどね(苦笑)。何が売れてます?」
福「廉価版、500円のやつ。安い!」
花「ここの品って売れたら、また入れてるの?」
福「いや入れ替え、新しいの、新しいのでね。仕入れは他のフロアの返品からもしてる」
花「これ学研さんとか来ないの? 感動すると思うよ」
福「どうだろう(笑) と学会はやっぱ売れるね」
花「うん! 楽工社さんも来るべきだね」
福「ここいらの本、技法書と一緒に買っていく人いるみたい、資料として」
花「はぁ〜そうなんだ」
福「もっと混沌とさせたいんだよね、カオス」
花「つのだじろう『うしろの始皇帝』気になるなぁ」
福「買いなよ」
花「考えとく」

(2007/10/30)

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