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第36回 「夏100と云う魔力2008」

 季節の話題です。毎年、文庫担当者を悩ませたり、小躍りさせたり、数字とにらめっこさせたりしている夏の100冊文庫フェアが店頭を賑々しく飾っております。新潮社のYonda君、角川書店の松山ケンイチ、集英社の蒼井優がどこの書店でも待ちかまえていることでしょう。

 去年、集英社によって口火を切られた新カバーによる近代名作シリーズが、ライバル2社にも飛び火して、若い読者に名作への間口を広げているようです。中でも売上げ、インパクト共に白眉なのが、このジャンルの元祖である集英社の「伊豆の踊り子」です。「ジョジョの奇妙な冒険」などで人気の漫画家、荒木飛呂彦氏の書き下ろしカバーです。意外なチョイスで話題性抜群です。毎年、読者も書店員も各社の戦略に期待してしまうことでしょう。

 そんな夏の100冊文庫フェアの飾り付け。3社ともにコンクールを催していて、優秀店の様子が写真で紹介された冊子が届きます。どのお店もあまりにも素晴らしくて、ため息が出てしまいます。センスと情熱が半端じゃないです。

 負けじと、というわけではありませんが、当店ではスタッフ総力を上げて、100点×3社の300枚、全銘柄手書きポップ製作に取り組んでおります。そもそもの発端は出版社が用意してくれているポップがあまりにも大きすぎて使い勝手が今一つだったことにあります。特に面で陳列している品には、設置しようがなくて困ってました。理想は文庫サイズの半分くらいです。(角川文庫は理想に近いです)

 約2カ月間、フェアは続きますので、その間に手書きポップが増殖していく過程をお客様にも楽しんでいただこうと企んでおります。


 今回をもちまして、「ルーエからのエール」は、最終回とさせていただきます。長らくご愛顧ありがとうございました。約2年間、この新文化オンラインで連載をさせていただいている間、個人的にも色々なことがありましたし、出版界もまた然りでした。

 いくつかの出版社が営業を停止し、波紋をよびました。店を閉める書店もありました。いわゆる出版不況のあおりで、憂き目を見た人がたくさんいたはずです。本が売れない時代にいかにして本を売るのか、出版社、販売会社、書店が協力し合って模索していかなければなりません。

 と、ぼくが偉そうなことを言うのも随分な話で、売れ筋の品の手配が滞るとつい、「なんでさっさと重版しないのか」とか「チェーンにばかり流してウチみたいなとこには全然入れてくれない」だなんて愚痴ってしまうものです。いけませんね〜。


 改めて、読者のみなさん、叱咤激励してくれた関係者のみなさん、ハラハラしながら毎度原稿をチェックしていた当店の永井専務、そしてこのような連載を続けさせてくれた新文化の丸島社長、石橋編集長、どうもありがとうございました。

(2008/7/17)

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