出版業界スケジュール 情報掲示板 連載コラム 編集長のページ 出版業界 専門紙 新文化

雑誌不況スパイラルの原因は?

書店店頭で「雑誌が売れないね!」の“死骸の山”がそこかしこに転がっているのをよく見かける。グチを言っても始まらないことは解っていても、ついつい口を衝いて出てしまうことが抑えられないことも、よく理解できる。

ある地方書店チェーンの幹部が、こんなグチをこぼしていた。

「前期は新規店が開店しているのにもかかわらず、雑誌配本が前年比1%増だったんです。取次会社が返品抑制策の一環として、仕入れを絞っていることもあって、割付配本されてしまうと既存店はどうしても減数配本になる。

定期購読者の分までもカットされてしまいかねない。例えば10冊配本で7冊の実売だった場合、次回配本は7冊ぐらいとなるが、必ずしも完売するとは限らない。そうするとまた減数。冊数があるものはまだ分かるのだが、各1冊配本では知らないうちに店頭から雑誌が消えているなんてケースは珍しくもない。それを担当者が把握しきれていないのが、悲しいが現状です」

送品を増やせば、返品が増える。返品が増加しないように、適正な仕入れと配本を取次会社は心がけている。しかし、そうした施策が悪循環となって、先細り現象を招いてはいまいかと思うこともある。「取次会社悪者論」を唱えるつもりは毛頭ないが、「取次会社が雑誌不況を演出している」といった出版社の陰口に真っ向から反対できない、何か引っかかるものを感じもする。

書店店頭では厳しい状況が継続しているというのに、各取次会社の上半期実績はいずれも好調のようだ。送品は前年並、返品を前年比で94〜95%に抑えることで利益を生み出しているということを、いろいろな会合の席で取次会社幹部は明言している。しかし、店頭の活性化なしに取次会社が儲かる図式は、どうも考えづらいのだが。

瀬尾勇人

(2003/1/31)

購読お申込み
「新文化」案内
会社概要
アクセス・地図
出版物
お問い合せ
メール送信
リンク

新文化通信社