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第3回 「売上はまだまだ上げられる」
 ある地方都市の1・2階100坪の総合書店がある。雑誌・文芸・人文・コミックなどに力を入れていたが、すぐ隣に500坪の大型書店が出店。同店はある方法を使って、売上を落とすどころかむしろ売上を伸ばした。その方法とは右のうちどれか
  • @ 競合店の出店前に改装し、特定のジャンルを倍増強化した。
  • A 主要ジャンルのほとんどをなくし、あるジャンルを中心に専門店化、
      競合店出店日に改装オープンさせた。
  • B 出店後に競合店をくまなく調査し、影響を精査した上でジャンル構成を
      熟考、再編成した。
(答は第4クールで発表します)
 
 上の問題は、「書店道場」第4クールの新しいチラシに掲載したものである。改装の時期と品揃えを合わせた少しひねった問題であるかもしれない。しかし、問題は実際にあったノンフィクションであり、今後どこの書店でも起きる可能性のある実践的なものである。
 
 書店道場【店長・リーダー編】は、第1、第2クールをほぼ定員で終え、現在第3クールを実施中、いま第4クールの参加メンバーを募集中である。詳細はこちら(PDFファイルをダウンロード)。申込み、問合せはメール=shotendojo.7102@gmail.comまで。なお、会場が改装に入る関係で、年内の講座は第4クールが最後となる。
 
 私がなぜ、書店道場を始めたのか? 改めて申し上げておこう。
 それは私が書店の売上げはまだまだ上げられると思っているからだ。売上げはもう上がらない、なぜなら競合店が出てきたから、ネット書店が隆盛だから、電子書籍が急成長しているから、生産年令人口が減るから……確かにそうだと思う。
 しかし、すべては外的要因である。外の世界が寒ければ寒いほど、家のなかを温かくする努力が求められる。外のマイナスを上回るだけの内的努力がいまこそ必要であることは誰も異論がないだろう。
 問題は内側のプラスが外のマイナス分を上回れるかという一点に絞られる。焦点は、内部の問題で、書店の努力の仕方が問われる。
 
 私は、書店の努力を「マーケティング」「マネジメント」「経営」の3軸で捉えている。@お客様に満足していただき、売上げが上がるマーケティング、Aヒト・モノ・カネ・ノウハウ・情報といった店の資源を活用して利益を生み出すマネジメント、B理念、ビジョン、計画を構想する経営である。
 書店道場では、これら3つの視点から努力の全体像を示している。
 
 現在、店長やリーダーにとって最も大事なのは売上げであろう。書店道場では、この売上げにこだわっている。このとき最も重要なのが、書店で働く人間が歓びを感じられるか、満たされるかという点である。書店人は自らが選書した本が読者に手渡しできることに幸せを感じる。創意工夫すること自体も歓びである。
 お客さまの歓びが自分の歓びに変わるのが書店業の姿である。
 
 書店道場の講座は、分類と陳列、仕入れ・注文、買切り問題、販促、競合店対策、棚割マネジメントと商品レイアウト、基本ステージの向上、人材養成利益増大と在庫管理、経営管理、財務管理、店舗コンセプトを骨格にしている。
 
 これらが机上の論にならないよう店舗診断も行う。店長あるいはリーダーとして、苦しみを歓びに変えられるよう、ともに学んでいきたい。

(書店・出版コンサルタント 青田恵一)

(2017年7月20日更新)
青田恵一プロフィール
福島県出身。書店勤務などを経て、現在、株式会社青田コーポレーション代表取締役。書店 ・出版コンサルタント。中小企業診断士。
主著『よみがえれ書店』 『書店ルネッサンス』『たたかう書店』 『棚は生きている』『たたかうお店のバイブル13冊』『理想の書店』(すべて青田コーポレーション出版部発行:八潮 出版社発売)
               
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