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第12回 「時限再販本と八木書店グループ」

 日本のバーゲンブック流通の草分けは、1934年、創業者の八木敏夫が神保町の古書店一誠堂から独立し、日本古書通信を創刊するとともに古書店六甲書房を開業したことにはじまるとされている。創業時から「日本古書通信」に出版社の見切り品を扱う卸売り店の目録を掲載するともに自らも出版社の過剰在庫を買い取り、同業の書店に卸したりした。


 昭和55年(1980)新再販契約が日本の出版業界に取り入れられて以来、見込み生産に売れ残りが生じるのは仕方のないことである。そもそも本の値引き販売には3通りあると考えられている。第一には、出版社のつけた定価を引いて売る値引き販売、次に、最初から安く売ことを前提にした、現在の感覚でいう部分再販本、三つ目は、定価拘束を外して自由価格で販売する、現在でいう時限再販本である。

 昭和55年10月、再販売価格維持契約委員会(再販委員会)が再販売価格維持契約書の改訂ヒナ型を発表した。「定価」と表示した書籍のみが再販の対象になり、その表示の抹消を取次店、小売店など販売先へ通知した場合には時限再販商品としてメーカーである出版社が末端価格の拘束を解いた商品とする、また価、¥など定価以外の表示の書籍、雑誌は販売店の自由価格で販売してよいとされた。

 しかし、実際問題として抹消手続の煩雑さ、通知手続の義務化などは非再販商品流通の抑制効果をねらったこととして公取委から指摘され、出版業界はその弾力運用を書籍のバーゲンブックを扱ってきた八木書店等を交えて検討を重ねた。

 昭和57年(1982)7月に八木書店は、出版社400社に非再販本販売の案内状を送り、以後、年に数回イベントなどの折をみて案内を続けている。

 昭和59年(1984)7月、再販委員会が「出版物の価格表示等に関する自主基準」、「実施要領」等をも作成し、公取委がこれを了承している。

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