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第1回 「書くことは、自分を築くこと」

初めまして、太洋社のイデと申します。
縁あってこちらで、目下気になるあれこれを書かせていただくことになりました。
後輩のカワハラともども、以後よろしくお見知りおきのほど、お願いいたします。


さて。
本好きな方の多くは、「丸一日でも書店にいられる」と主張します。
同様に、家電好きな方の多くは、「丸一日でも電気屋にいられる」と主張します。
少なくとも、私の周りでは。
そんな私は、「文具店で何時間でも遊んでいられる」と声を大にして言います!
もちろん、書店も家電量販店も好きですけどね(笑)


目新しいものや変わったものや限定商品が大好きな私が、目下気になる新商品は…
コクヨS&Tの『Beetle Tip(ビートルティップ)』(11月14日発売)。
これは、ペン先がカブトムシの角のように2つに分かれた蛍光マーカーで、これ1本で細線・太線・二重線の3種類の線を引くことが出来る画期的商品。
とかく文字を四角で囲むクセがある私にとっては、その魅力や絶大!
普段は黒と、せいぜい赤のペンしか使用しない淡白な私ですが、新発売の勢いでつい5色セットで買ってしまいそうなおそろしい予感がヒシヒシと襲いくる、そんな新商品です。


コクヨS&Tといえば、最近注目されているのが『キャンパスノート ドット入り罫線』。
こちらは、東大合格生のノートの取り方を参考に開発された新しいノートです。
罫線の上に等間隔に打たれたドット(点)によって、文章の頭位置を揃えたり、グラフや表をキレイに描いたり、プリントや資料をキレイに貼ることが簡単に出来るようになっています。
お気づきとは思いますが、この企画の発端となったのは「東大合格生のノートはかならず美しい」(太田あや/文藝春秋)。本書は発売1ヶ月で16万部と好調に売り伸ばしており、共同開発されたこのノートと共に、今後の受験シーズンにかなりの動きが期待される…と、Yahooトピックスを始め各方面で話題になっています。受験生以外にも売れているということなので、資格試験やビジネス文書、日記や家計簿など、【書く】技術の向上を目指す方にオススメしたいですね。


そうそう、文具売場といえば今のメインは手帳コーナー。
折しも今年は、例年に増して手帳活用関連の書籍や雑誌、ノートを活用するビジネス書やダイエット本が売れています。【書く】ことへの関心が、急速に高まっているからでしょう。
特に今年は、例年よりも大判の手帳の売行きが良いとのこと。時間管理や情報整理の技術が自己実現に繋がる…売行き好調なビジネス書から生まれた手帳の多くは、A5判やB5判といった大判サイズが多いように感じます。
そんな大判サイズの手帳の魅力といえば、「いっぱい書ける」「いっぱい貼れる」、その自由さにあります。使う人によっていくらでも自由に活用出来る、その汎用性が今年売上を伸ばした理由のひとつなのではないでしょうか。
私は、A5見開きの右側全部がノートスペースになっている手帳を選びました。
気になる新商品、新刊情報、テレビ番組、ニュース、思いついたアイディアやデザイン。グリグリと何重にも囲まれた文字や、色とりどりの付箋(付箋も大好きです!)。何の統一性もない雑然とした書き込みが、何の規則性もなく散らばる紙面。
それが、私の手帳です。


たった1冊の紙の綴りですが、手帳はその人の縮図だと思います。
自分の前と後ろに存在する時間軸が目に見えて連なり、普段考えていることやふと気に留めたことなど、その人の頭の中が投影されている。目には見えないはずのそんな諸々が、手帳の中にぎゅっと詰まっている。人間性の縮図とも言えるのではないでしょうか。
例えば、右肩上がりの文字や寸分の狂いもなくまっすぐに引かれた下線、いつから記録しているのか分からない膨大な量の数字に、挟み込まれた新聞記事のコピー、独創的なイラスト、お気に入りの写真、そのひとつひとつに個性が表れます。
私の周りの人々は、何かにつけ「センスがないから…」などと自らを過小評価しますが、誰もがこんなに身近でちいさなところに工夫を凝らして、自己を主張しているのです。センスや技術が無いわけがありません。そもそもセンスって、具体的にどういうものが良くて、どういうものは悪いというのでしょうか。絵を描いたって、字を書いたって、もっと自信たっぷりに「私はこうです!」「これが私の個性です!」と言ったらいいのに。
そう思わずにはいられない、秋深き今日この頃…。


個性とは、各人各様。三者三様。十人十色。
新しい手帳を買ったならば、自分ならではの使い方を考えながら、来年の自分に夢を膨らませてみましょう!
ちなみに、私の新しい手帳のペンホルダーには、おそらく『Beetle Tip(ビートルティップ)』が刺さっていることと思います。多分、ね。

(井出涼子)

(2008/11/21)

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