出版業界 専門紙 新文化 出版業界スケジュール 情報掲示板 連載コラム 編集長のページ 出版業界 専門紙 新文化
第6回 「困ったときの…何頼み?」

 4月からの新生活に向け、旅立つ人も見送る人も慌しく、センチメンタルな気分になってくる今日この頃。新しい環境に期待半分、不安半分。精神的にも肉体的にも、アップダウンの激しい日々が続いている方も多いのではないでしょうか。

 そんな新生活に揺れる人々の心を知ってか知らずか、化粧品業界の春の新商品は、誕生石やパワーストーンをイメージしたものが豊富です。
 『あなたの“願いごと”で選べる10カラー』『今の自分に合うカラー(想い)を』と謳ったリップグロスやアイシャドウは、パワーストーンを模した色味と商品名が目にも心にも楽しい一品。おまじないじみた効能(?)は、イメージチェンジをしたい季節にぴったりです。

 また、某百貨店の化粧品カウンターで聞いた話によると、“誕生石カラー”を売りにした限定色のネイルは、発売後すぐに売切れてしまうんだとか。日本人が大好きな“限定”という言葉に加え、“誕生日ごと”の特別感や、お守り代わりに持ち歩きたい可愛さは、女性なら誰もがぐっと来るはず。
 誕生日プレゼントにもらって、喜ばない女性はいないのではないでしょうか。


 このように、占いやおまじないといったスピリチュアルなものは、以前より女性が牽引してきた分野ですが、最近は男性も興味を示しています。

 KY線、セレブ線、不倫線など、独自の解釈で手相線を紹介した “手相芸人”島田秀平の登場はわかりやすい例で、著作「島田秀平の手相占い」(河出書房新社)のヒットによってDVDも発売されました。2枚発売されたDVDのうちの“男性版”にあたる『島田秀平のいますぐデキる!手相占い』は、手相占いを口実に女性とお近づきになりたい、そんなヨコシマな男性の願望に沿った内容となっています。出会いの季節に知ってて損なし、先日TBS「王様のブランチ」でも紹介されていました。

 そういえば、深夜の歓楽街や道路の片隅でひっそりと行われている手相やタロットカードなどの占い鑑定にも、最近は男性客が増えているとのこと。
 昨年の金融危機からはじまったこの不況、実直に働く男性ほど占い師のもとに足を運び、アドバイスを求めているというから驚きです。女性が恋愛や結婚など、漠然とした幸せを占い師に問うのに対し、男性は人事異動や転職など、仕事に関する現実的な問題を相談し、具体的な解決方法を求めるのが特徴的。占い師の肩に重責がかかるなんて、世知辛い世の中になったものですね…。

 かくいう私も占いや縁起物にはめっぽう弱く、昨年は川崎大師に浅草寺、鎌倉の鶴岡八幡宮、長野の善光寺、京都の地主神社…と随分寺社を訪ねたものです。2008年中に幸運らしきものに見舞われなかったのは、お財布の中で各地のお守り、もとい神様が喧嘩していたからかもしれません。

 最終的な決断をするのも、新しい場所で始めの一歩を踏み出すのも、他ならぬ自分。時勢柄スピリチュアルなものに傾倒しがちですが、験担ぎにとらわれすぎて身動きができなくならぬよう、気をつけたいものです。

(河原いづみ)

(2009/3/13)

バックナンバーへ

購読お申込み
「新文化」案内
会社概要
アクセス・地図
出版物
お問い合せ
メール送信
リンク

新文化通信社