日本出版取次協会の近藤敏貴会長は12月10日、都内のホテルで行われた日本書店商業組合連合会の出版販売年末懇親会に出席。6月に成立した「トラック新法」により、施行されれば「出版配送運賃は現状の約2倍になる」と話した。取次会社が出席配送を維持することが困難になるだけでなく、書店が負担する返品運賃も大幅に上がるため、地方の書店経営にも大きな影響を及ぼすことを示唆した。
また、「私の発言ではない」と前置きしたうえで、国土交通省などとの話合いの場で、「再販制度を維持したいのであれば、定価を決めている出版社が負担すべきではないか」との意見が出たことを明らかにした。そのうえで「業界に関わるすべての人が、今後どのように対応していくべきかを本当に真剣に考えてほしい。そうしなければ、この業界は守れない」と強く訴えた。
写真=近藤会長

