映画「ゲバルトの杜」、5月25日公開へ 製作委にポット出版

ポット出版と、映画監督・代島治彦氏が運営するスコブル工房が製作委員会を構成する映画「ゲバルトの杜 彼は早稲田で死んだ」(監督=代島氏、配給=ノンデライコ)が、5月25日に公開される。プロデューサーはポット出版代表の沢辺均氏。1972年に起きた早稲田大学構内リンチ殺人事件(川口大三郎事件)を題材に、60年代から70年代にかけて繰り広げられた「内ゲバ」の不条理を見つめ直す。
「ゲバルトの杜」は、樋田毅『彼は早稲田で死んだ』(2021年、文藝春秋)を原案とするドキュメンタリー作品。誤って殺された川口大三郎さんの無念を晴らすとともに、社会現象となり多くの死者を出した内ゲバの様相をあぶり出すことを目指した。
リンチの様子を描いた短編劇には、望月歩さん(川口さん役)や琴和さん(闘士役)ら若手俳優が出演。その他、池上彰、佐藤優、内田樹の各氏らが証言者として〝あの時代〟を振り返り、原著者の樋田氏も出演する。
5月25日、ユーロスペース(東京・渋谷区)での公開を皮切りに、順次全国で上映していく。公開に先立ち、4月30日まで「MOTION GALLERY」で、宣伝予算を調達するクラウドファンディングを実施している。文藝春秋は4月9日、『彼は早稲田で死んだ』の文春文庫版を発売。ポット出版でも、「ゲバルトの杜」に関連した代島氏の著書を刊行予定という。

写真=プロデューサーの沢辺均氏