第61回「谷崎潤一郎賞」・第20回「中央公論文芸賞」、贈呈式に250人

10月21日、東京・千代田区の東京會舘で贈呈式が行われた。「谷崎潤一郎賞」は木村紅美氏の『熊はどこにいるの』(河出書房新社)、「中央公論文芸賞」は佐藤正午氏の『熟柿』。岩手県に住む木村氏が震災の地で身元不明の幼子を巡って動き始める4人の女性を描いた『熊はどこにいるの』は、「甥っ子がいたから書けた作品」として、ともに記念撮影に臨んだ。
中央公論新社の安部順一氏は「ライバル会社の商品を表彰する業界は出版界だけ。道標になる良い本を届けたいという矜持が出版文化を支えてきた。その文化を受け継いでいくのが責務だと思う」と祝辞を述べた。

写真=木村紅美氏