「大田市内に書店を開設する事業者を募集します」
島根・大田市が〝書店ゼロ解消〟を目指し、書店誘致策を公表した。
大田市は、書店が一つもないいわゆる無書店地域である。市民が本を手に取る機会の創出を目的とし、昨年12月の市議会の定例会において関係条例案が全会一致で可決され、公募が開始された。2027年1月頃までに書店を誘致したいとしている。
市内に出店する書店事業者に、開設準備金や家賃・販路拡大の必要経費などを対象とし、10年間で最大5500万円を助成する制度を創設するなど、他地域における類似の書店誘致策をはるかに凌ぐサポート体制と全会一致での採択から、市の本気度がうかがえる。応募用件は次の通り。
(1)「一般書から専門書まで多様な分野・ジャンルにわたる書籍を取り扱うこと」
(2)「書籍・雑誌に係る売場面積が100㎡以上あること」
(3)「所定の定休日を除き、常時継続的かつ安定的に営業する店舗であること。不定期な営業形態とならないこと」
(4)「計画認定から1年以内に事業開始する見込みがあること」
かなりハードルが高いと感じるが、地域経済の活性化と街のにぎわいを創出するとともに、地域に豊かな学びと教養に触れる機会を生む、書店という存在を体現する一つの指標になるかもしれない。
ぜひとも書店誘致が叶い、再び地域に書店という場が復活し、市民と本との出合いの場としてあり続けてほしい。
(本紙「新文化」2026年1月22日号掲載)

