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第108回 なぜ本屋か本なのか
貸本屋として生計を立てるおせんの〝お江戸出版界捕物帳〟第2弾『往来絵巻 貸本屋おせん』(高瀬乃一/文藝春秋)が発売された。 女手ひとつでおせんが営む「梅鉢屋」は、店舗を構えず、振り売りや棒手振りと同様に、お得意先をまわり […] -
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第21回 大手PFの支配と「独立漫画」の挑戦
NAVER Webtoonで個人作家が連載権を獲得するには、自由投稿の「挑戦漫画」で人気を博したあと、「ベスト挑戦」「公式連載」と勝ち上がっていくのが一般的だ。最初の「挑戦漫画」には分量や更新頻度の制約がないが、公式作家 […] -
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第42回 自惚れと戒めのつぶやき
はるちゃんが久しぶりに店に来た。私の一番若い友だち。友人の娘さんなのだけれど、子どもが苦手な私が唯一仲良くさせてもらっている女の子。出会った頃は4歳だったはるちゃんも、なんとこの春から高校生。お店には大学生になったお兄ち […] -
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第107回 吉成信夫氏の新刊に学ぶ
元ぎふメディアコスモス総合プロデューサーの吉成信夫さんの新刊『賑わいを創出する図書館 開館9カ月半で来館者100万人を達成した「みんなの森 ぎふメディアコスモス」の冒険』がKADOKAWAから6月23日に発売される。 ぎ […] -
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第106回 文庫復刊で旬を生み出す
大日本印刷(以下、DNP)が2月から、書店が売りたい本を生み出せる〝未来の出版流 通プラット フォーム〟構築の取組みを開始し、その第1弾として5月から「DNP復刊支援サービス」の提供を始めた。 全国の各地の書店には、1冊 […] -
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第20回 「韓国コンテンツは国策で成功」論の虚妄
「韓国のエンタメ、コンテンツ産業は国策で成功している」という論調が、日本には根強く存在する。ウェブトゥーンもそのひとつだと言う人がときどきいるが、それは的外れな見立てである。 日本の文化産業支援政策と比べれば、韓国のほう […] -
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第41回 再会のおてつだい
EHONSのInstagramに中文の長いメッセージが届いた。通販や海外発送のお問い合わせがほとんどなので、今回もその類だろうと思っていたが、それにしては長文だ。ChatGPTに翻訳してもらう。 「こんにちは。私は台湾か […] -
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第105回 「ひな型」改訂、課題の把握を
4月10日、新文化オンラインが「再販契約書ひな型、第六条2項『官公庁等の入札に応じて~』を削除へ」と題した記事を掲載した。 出版4団体で構成する出版再販研究委員会は同日、再販売価格維持契約書のひな型のうち「取次|小売」間 […] -
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第19回 〝韓国は日本マンガの海賊版だらけ〟の誤解
ウェブトゥーンが流行する以前、日本ではしばしば「韓国漫画は日本のパクリや海賊版だらけ」だと語られてきた。本稿では、その点に関する誤解を解いておきたい。 韓国で外国の著作物が保護対象になったのは、1987年の著作権法改正以 […] -
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第40回 祝第40回!!
しつこいようだが、1月のブリベヤ旅行の話に戻らせてほしい。旅行最終日、私とCちゃんは1本の電話を待っていた。路面電車のなかで、Cちゃんの電話が鳴る。予定時間より早い。 「獲ったよ」 Cちゃんのアイコンタクト。私はらいおん […] -
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第104回 教科書販売〝条件〟の再考を
全国の外商をおもちの書店の皆さん、一年で一番の繁忙期である教科書シーズン、お疲れ様でした。今年も無事に子どもたちに教科書をお届けすることができて、ほっと胸をなでおろしております。毎年のことながら、教科書供給の目途が立つと […] -
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第103回 書店で国際交流
少子高齢化が進む日本において、人手不足が慢性化しており、深刻な社会問題となっている。人手不足は単に働く人が足りないだけではなく、地域コミュニティの崩壊など、さまざまな問題を引き起こしている。 問題解消の手段はいくつかある […] -
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第18回 続・ウェエブトゥーンBM(ビジネスモデル)の変遷と確立
韓国の漫画・ウェブトゥーン業界では、日本のマンガ業界のように、作家と二人三脚で作品づくりに関わるタイプの編集者は一般的でなく、漫画雑誌1冊につき、現場の編集者は3人前後というのが珍しくなかった。ウェブトゥーンのポータルサ […] -
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第39回 見えないものを見る
ブリベヤ旅行の興奮も冷めやらないのに、みんなと会う頻度が高い。大好き会も開催したので、ようやく5人で集合! 好きな人とたくさん会えるのはうれしいけれど、同時に私は怖くなる。死ぬまでにあと何回会えるだろう。もし運命で回数が […] -
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第102回 飯田一史氏の新刊に注目
『「若者の読書離れ」というウソ』(平凡社新書)が大きな話題となった、飯田一史氏の新刊『町の本屋はいかにしてつぶれてきたか 知られざる戦後書店抗争史』(同)が、4月17日に発売される。 いま、書店業界が抱える諸問題の根本と […] -
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第101回 版元と協働、高校生向け授業
久しぶりにNPO法人読書の時間のお話を。 この4年間は、小中学校の学校図書館の整備推進に絞って活動してきた。NPO読書の時間の活動に賛同いただき、連携して活動いただく書店も51法人となった。2025年度は、これまで独自調 […]