第119回 KYOTO BOOK PARKで

11月9日に「KYOTO BOOK PARK 2025」に参加するため、京都市の梅小路公園を訪れた。公園内には、約70社の出版社が出店した本の即売ブースのほか、作家の講演会や子ども向けのワークショップなどのイベントが準備されており、悪天候にも関わらず多くのお客様が来場されていた。

『ボクは「弱虫」だったから』や『オレは「最強」だったから』(いずれも潮出版社)などで知られる恐竜画家・CANさんのライブペインティングに参加した。雨脚が強まっていた時間帯だったが、満席という盛況ぶり。

壁一面に貼られた大きな用紙にCANさんが目の前で子どもたちのリクエストした恐竜をどんどん描いていき、子どもたちが墨で描かれた恐竜に色を塗って完成させていた。すごくマニアックな恐竜のリクエストに軽々と応えるCANさんに、会場からおおーっと、大きな歓声があがっていた。このような体験が書店の店頭や、学校や公共図書館などでも実施できたらいいな、と考えながら拝見していた。

僕は、『梧桐に眠る』(潮出版社)を上梓した直木賞作家・澤田瞳子さんと対談をさせていただいた。書店さんが中心となって企画運営されているイベントでもあるので、刊行書籍の話はさておき、「書き手が書店さんを訪問し、どんな本を買うのか配信やツアーなどができないかな」、という澤田さんの突然の提案に対し話を膨らませてしまった。まずはやってみよう、ということに。興味がある書店さん、ご相談させていただきたく、ご一報お待ちしております。

(本紙「新文化」2025年11月27日号掲載)

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