第68回 書店二次卸について

二次卸とは、商品を卸売業者から仕入れ、次段階の卸売業者や小売業者に販売する中間卸をいう。

今年に入り、この二次卸の業者の廃業と事業休止による小売業者からの相談が相次いでいる。個別具体的な案件は申し上げられないが、概要はこうである。

書店二次卸スキームは、書店が他社の書店開業を支援したり、取次との直接取引が難しい事業者に対して商品を供給することで、異業種の小規模な小売業者を通じて本を販売する事業である。

出版業界は、新規参入に対する参入障壁が高く、本を扱いたいが扱えない事業者が多かったことに起因している。その課題を解決する方法として、書店の二次卸スキームが使われていた。

二次卸をする書店自体が、直接出店するほどの売上げをあげられなくても、一定の売上げが見込めることから、書店が窓口に立ち、希望する異業種の小規模な小売業者に対して雑誌を中心に商品を供給していた。

今年に入り、二次卸を行っていた書店の破産と廃業、事業休止が続いている。小規模な小売業者は各社取次に相談するも口座を開くことができず、やむを得ず事業からの撤退という道を選択するケースが少なくない。

配達の商品のみを仕入れていたという小売業者も多くある。業界側の理由で、確実な売上げ(読者)が無くなってしまうことを目の当たりにすると切ないものである。雑誌の配送は課題が多く、商品供給のサポートをしたくてもできないのが実情だ。何かいい案がないものだろうか。

(本紙「新文化」2023年10月19日号掲載)

著者プロフィールはこちら