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第32回 夏の思い出
夏休みに入った。スーツケースで来店の方も増えてくる。夏の体験って、なんだか特別。大きな期待ではじまって、終わる頃にはなにかを置いていくような寂しさを感じる季節。私にも、夏の忘れられない思い出がある。 子どもの頃、犬が大好 […] -
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第11回 ウェブトゥーン隆盛への道
1990年代後半に始まった最初期のウェブトゥーンで、最も人気を博したのは、個人サイト連載の日常・エッセイものだった。それが2002年のYahoo!コリアの「カートゥーン・ワールド」開設を皮切りに03年にはDaum、SK […] -
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第85回 書店から学校図書館へ
NPO法人読書の時間が提供する授業・ワークショップ形式の読書推進プログラム「読書の時間」と、その軸である「DNP子ども読書活動支援キット」をトーハン・日販を通じ、書店経由で学校図書館へ提供いただく準備を進めている。 キッ […] -
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第31回 腑に落ちない言葉
お風呂の中で読む本は漫画か文庫本なのだけれど、登場回数が最も多いのは江國香織さん。だから私の持っている江國さんの文庫は乾いてもなんだかしっとりした風貌になっていて、目も当てられない感じになると買い直している。 その晩もそ […] -
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第7回 テキストデータ提供とは
本のアクセシブル化には、リフロー型の電子書籍があればいいのかというと、事はそう簡単ではない。全盲のスーダン人、モハメド・オマル・アブディンさんは著書『日本語とにらめっこ 見えないぼくの学習奮闘記』(白水社)でこう訴えてい […] -
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第10回 「ウェブトゥーン」登場の背景と経緯
日本ではマンガは、デジタルであってもページ単位で表示し、横にスライドして読んでいく形式が一般的だ。一方、韓国のウェブトゥーンは、コマ単位で縦スクロールで読ませるものが主流である。だが韓国にも、ページ漫画形式のデジタルコミ […] -
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第84回 子どもと本の出合いは今
出版文化産業振興財団(以下、JPIC)は、2022年度から、SDGsが謳う「誰一人取り残さない」持続可能でよりよい社会の実現をめざして、「本だなプロジェクト」を立ち上げ、子ども食堂や無料塾に本と本棚を寄贈し、子どもたちに […] -
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第6回 電子書籍のアクセシビリティ
現在流通している電子書籍のフォーマット、EPUBにフィックス型とリフロー型があることは第3回でふれた通りだが、主にビジュアルものに使われるフィックス型では文字組を変えたり、文字要素を抽出したりはできないため、自動音声読み […] -
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第30回 私の名前
長くお付き合いのある出版営業さんが、この度独立することになった。「新しい会社の名前をつけて欲しい」という大役を仰せつかる。彼女の細やかな仕事ぶりと、ぱっとその場があたたかくなるタンポポみたいな人柄を思う。さて、どんな名前 […] -
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第5回 本を音で読む・後編
前回、オーディオブックが真にアクセシブルなものになるための課題として、コンテンツの量的充実と、サイト・アプリのアクセシビリティ対応をあげた。後者は事業者の対応に期待したいが、前者は出版社が取り組むべき課題だ。小学館でも近 […] -
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第9回 90年代から起きた紙の漫画への逆風
1990年代後半から2000年代初頭にかけて、韓国ではIMFショックが、国民所得や文化的支出の減少をもたらした。とくに「青少年保護法」などの政府の規制により、書店店頭での漫画の取扱いや作品の表現自体も、萎縮せざるを得なか […] -
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第83回 まだまだある本屋の役割
今年度は、公共図書館の様々な集まりで話をしてほしいという依頼が急増した。7月の図書館問題研究会による第70回全国大会茨城大会in日立の分科会「図書館員だから本気で書店と出版業界を理解する!」をスタートに、山形県新庄市や岩 […] -
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第4回 本を音で読む・前編
出版物の音声化には、大きく分けて、人が読む方法と、音声合成を利用する方法がある。前者には、主に出版社が刊行し、ストアで販売され、一般読者が楽しめるオーディオブックと、主にボランティアにより作成され、公共図書館・点字図書館 […] -
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第8回 貸本所に代わり人気呼んだ「貸与店」
韓国で「貸与店」(漫画貸与店)と呼ばれるレンタルショップが登場したのは、1988年頃とされる。貸与店の増加は、従来型の貸本所(漫画房)の減少と対照的だった。 貸本所は主に「店内で読む」、店によっては「店外貸出」もする業態 […] -
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第29回 子どもに還る場所
歯医者さんが好きだ。伯父が歯科医で子どもの頃から診療室は馴染の場所だ。診察用の動く椅子もロボットみたいでワクワクしたし、何より、伯父に溺愛されていたので、診療所は子どもの私が甘やかされる場所だった。 高校生になると、伯父 […] -
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第82回 島で本を買う
GW明け、与那国島を訪れる機会をいただいた。与那国島は、南西諸島八重山列島の島で日本の最西端に位置する島であり、いわば国境の島である。「Dr.コトー診療所」のロケ地となった島として記憶されている方も多いのではないだろうか […]