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第2回 出合いの蓄積
「読書欲は、読みたい本との出合いの蓄積から生まれる」僕の活動のベースとなっている言葉だ。 読書の楽しみは、読者が自分で本を選択するところから始まる。そう、自分で本を選ぶ楽しみと喜びもまた、読書の一部と言えるだろう。本 […] -
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第6回 会いたくなる人
出勤前、土日祝日は必ず二重橋前のローソンに寄る。彼がいるからだ。商品は必ず両手で受け取り「ポイントカードはございますか? お支払いは? はい、PayPayですね。はい、コードを真ん中に合わせて……(バーコードに機械をか […] -
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第5回 祖母との思い出
私を本好きにしたのは、まぎれもなく祖母だ。祖母のことが大好きだった。祖母の好きな食べ物は私の好きな食べ物。祖母の好きな色は私の好きな色。 カクセイイデンという言葉が好きだった。「理恵ちゃんとおばあちゃまはカクセイイデ […] -
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第45回 本を贈る
書店の店頭に、クリスマスのプレゼントを意識した棚をよく見かけるようになった。心なしかいつもより店内が明るく見えるのは気のせいだろうか。 クリスマスシーズンがやってくる。そしてそれは、多くの小売業にとって1年でいちばん […] -
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第4回 今、私にできること
本当は違うテーマで書くつもりだった。でも、心がザワザワして止まらない。ウクライナへの侵攻がはじまってしまった。戦争が、来た。 アイルランド在住の妹の夫は、ウクライナの人達の避難場所確保や、車で空港に迎えに行くボランテ […] -
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第3回 つっちゃんの本、入りました!
「つっちゃんの本、入りました!」待ちに待ったそれは、流行りのアイドルの写真集、ではなく、月刊絵本「たくさんのふしぎ」の3月号だ。 タイトルは「都会で暮らす小さな鷹 ツミ」(福音館書店、兵藤崇之文・絵)。この3年ほど、 […] -
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第88回 新月
満員のライブハウスで、久しぶりに腹の底から声を出した。「ウォー!」と叫んで、みんなで拳を突き上げる。コロナ感染拡大防止のための観客による声出しの規制が緩和されたのだ。 コロナとともに始まった無観客有料配信ライブに引き […] -
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第2回 私は協働したいのだ!
最近流れている日本自動車協会のCMが好きだ。日本の自動車業界には、550万の人達がいるという。会社や職種も関係なく、その人達が一丸となって「車を走らせ日本を動かす人」として登場する。繋がりを持ってパワーとするところが、 […] -
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第1回 おおきくなったらなにになる?
本屋になりたかった……わけではない。選択肢の一つでもなかった。運命が変わったのは大学入試。希望学科への入学が難しく、同じ学部の別の科で手を打ったのが運のつきだった。 うっかり入った芸術学部の演劇学科演技コースというと […] -
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第1回 本の未来に寄り添う本屋
かつて経営していた本屋の倒産を経験した後、さわや書店に勤めながら考えた本屋の姿をまとめた『まちの本屋 知を編み、血を継ぎ、地を耕す』(ポプラ社)を2015年に上梓してから、一貫して「身の丈の本屋」の姿とは何かを考え続け […] -
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著者プロフィール:兼森理恵氏
兼森理恵氏 1976年東京都生まれ。99年ジュンク堂書店入社。池袋本店、新宿店を経て、丸善丸の内本店勤務。 児童書ジャンルアドバイザー統括チーフ、EHONS商品開発などを担う。 書店業の傍ら、児童書レーベル「らいおんbo […] -
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著者プロフィール:田口幹人氏
田口幹人氏 合同会社「未来読書研究所」共同代表。 著書に『まちの本屋』(ポプラ社)、『もういちど、本屋へようこそ』(PHP研究所)がある。 「さわや書店」など岩手県内で20年以上にわたり、書店員として経験を積む。 現在は […] -
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第23回 日中韓の児童生徒の読書率は? それぞれの読書調査を比べてみた
2022年の学校読書調査が、11月1日に発表された。 不読率(5月1カ月間に読んだ本が0冊の児童生徒)は、小学4~6年生が6・4%、中学1~3年生が18・6%、高校1~3年生が51・1%(1冊以上読んでいる人の割合を […] -
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第87回 広告ターゲティング
インスタをチェックしていると、最近気になっているアンチエイジング化粧品の広告が流れてきて、思わずクリックする。まさに昨日の夜、必死に口コミを調べていたのだ。 すると今度は、猫柄のワンピースが流れてきて、なかなか先へ進 […] -
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第44回 神田古本まつり
10月最後の週末、3年ぶりに開催された神田古本まつりに行ってきた。 中止していた間も小規模のブックフェスに何度も足を運んでいたけれど、やはり神田まつりはちょっと特別な感じがある。日にちが近くなると本好きの友人からお誘 […] -
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第86回 色紙って何?
ラーメン屋で注文を済ませ手持ち無沙汰になると、壁に並んだ芸能人の色紙を見上げる。彼らは名誉に関わるから、不味い店に色紙は残さないだろう。初めて入った店なら期待が高まるし、行きつけの店なら、なんだか誇らしい。舌で感じる美 […]