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第22回 大学生の読書習慣への施策(2) 大学の「入口」と「出口」で工夫を
「読書推進活動は、高校生までは「本を読む」こと自体を促すものが主流である。一方、大学生に対する主たる読書推進活動では、研究したりレポートを書いたりするための本の探し方、読み方、使い方や図書館の活用を学ぶことを念頭に、推 […] -
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第85回 書店研修の彼
週刊誌の「女性自身」を発行している光文社から、取材の依頼があった。昨今、そういった連絡はツイッターのダイレクトメッセージで受けることが多いが、それは珍しく、出演中の劇場に届いた直筆の手紙だった。 そこには、連載コーナ […] -
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第84回 新幹線開業で変わる書店
JR芦原温泉駅は今、2024年春の北陸新幹線開業に向けて、大きく変わろうとしている。駅前にビジネスホテルが建ち、駅内の施設にはカフェや特産品を売る店が入るようだ。 北陸新幹線は金沢から敦賀まで進む予定で、その敦賀駅前 […] -
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第21回 大学生の読書習慣への施策、〝半数押さえれば成功〟前提に
「大学入学以降、遊びほうけていて勉強しない」などと、〝大学のレジャーランド化〟が批判されていた1980~90年代の大学生より、「文科省の指導で講義の出席率が厳しくなり、昔よりまじめになった」といわれる今の学生の方が、実 […] -
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第43回 変わり映えのない毎日
私の人生には何も起きない。 1カ月に一度、この連載を書くためにパソコンに向かうたびそう思う。毎日起きて、労働して、帰宅して。その間にたくさんの取るに足らないことがあり、特別だと思う瞬間もそれなりにある。けれども、いざ […] -
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第83回 書店員の性
「怪物が出てくる本」で、パッと思いついたのは、樋口毅宏の文春文庫『二十五の瞳』だった。タイトルや表紙からは想像もつかない、ニジコという怪物が登場する。 楽屋で化粧をしている時、同室の姐さんから、よく本について質問を受 […] -
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第82回 本屋か100円ショップか
福井でドライブをしていたら、書店の看板が見えたので、立ち寄ることにした。 都内と違い、車移動がメインの土地では、遠くからでも「本」という文字が目立つ看板を掲げる店が多い。そして大抵、文房具やCD・DVDの売場が併設さ […] -
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第20回 大学生の不読率上昇原因は? 「学生生活実態調査」もとに検証
2021年10月~11月に実施され、22年3月に発表された、全国大学生協連による「第57回学生生活実態調査」。この調査によると、1日の読書時間を0分と回答した学生の割合は、2012年には34.5%だったが、21年には5 […] -
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第42回 個人的なものとしての死
猫を家族として新しく迎え入れたばかりの友人が、「この子を最期まで看取れるか不安だ」とぼそっと言った。猫の寿命を最大限に長く仮定しても、この子が亡くなる時、私たちは日本の女性の平均寿命にも達していないはずだった。すぐに、 […] -
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第81回 蟹、見つけた
高円寺駅の南口を出て、パル商店街のアーケードを抜けたら、左手に小さな蟹の看板が現れる。このビルの2階に目当ての店はあるようだ。 階段の壁に並ぶ郵便受けや、ゴミ出しについての貼り紙が、誰かの家に来たみたいで胸が高鳴る。 […] -
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第80回 梅干しよりカツサンド
口内で分泌された唾液は、適宜飲み込んでいるはずだが、口の外に垂れることもある。それを私は受け止めたい、この細長いプラスチックの容器で。しかし垂らそうと思えば思うほど唾液は出ない。 コロナ感染者が増えているため、PCR […] -
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第19回 中高生に確実に本を届けるために、学校・公共図書館現場への提言
中学・高校の学校図書館や公共図書館が、YAサービスについて書いた近年の書籍や雑誌をまとめて読んだ。苦々しい気持ちになった。司書による施策の成功事例が、なかなか見当たらないからである。 子どもが小学校から中学校、高校と […] -
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第41回 「本を読む人」を見る
先日、出版社のアノニマ・スタジオが主催するブックマーケットが3年ぶりに開催された。 全50ブース・56社が参加する本のお祭り。3年前にはお客さんのひとりとして参加したが、今年はほんの2時間だけ、売り子をすることになっ […] -
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第79回 贅沢読書
三国の海を望むイタリアンでパスタランチを食べた。といっても海までは相当距離がある。そこは高台で、斜面に根を張る桜の木に囲まれたテラスにはソファが並び、枝々の間に海がキラキラと輝く。 オーナーは昼の営業を終えるといった […] -
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第78回 「ない」の証明
最初はPHSだった。白いおもちゃのような筐体をポケットに入れて納品の作業をしていると、店内のどこにいても、自分の担当ジャンルについての問合せに対応できる。ある程度の広さの書店なら、お客様をお待たせする時間を短縮し、売り […] -
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第40回 現実が見える
現実って一体何だろう。子どもの頃、自分と目の前の友だちが交換不可だと気付いた瞬間を思い出す。もしくは自分が「在る」とはどういうことかと悶々とひとり考えていた中学生の自分を。またはもっと美人に生まれていたらと自分の容姿と […]